なんだかざっくりした症候ですが,主訴「疼痛」はこれから始まる胸痛・腹痛・頭痛の鑑別を進めるに当たり,総論的な内容となります.まずは問診の仕方を身につけましょう.
まとめノート
解説
きっと学生時代にOSCEで勉強しましたね.問診のOPQRSTAは疼痛を訴える患者でよく使われます.疼痛の性質から鑑別を絞り込みましょう.もう一つ重要なのは重症度です.突然発症は怖いと心がけましょう!またこれまで経験したことない痛み,段々増悪する痛み,初発の疼痛は注意が必要です.背景に重篤疾患が隠れている可能性が高いとみて,診察に当たりましょう.
しかし,一定数疼痛を訴えにくい患者がいることを忘れてはなりません.高齢者(感覚が鈍くなりやすい,我慢が美徳と思い訴えない,認知機能の低下など),糖尿病患者(神経障害による感覚鈍麻),ステロイド内服患者,精神疾患患者では痛みの訴えが軽くなりがちです.背景因子にこれらの要素があれば,軽視せずにしっかり精査しましょう.
みるすきー
参考文献
「救急外来ただいま診断中!」