せん妄は国家試験にも出てきますが,実際に患者さんを見ないとイメージしにくいと思います.
今回は何がせん妄で,何がそうではないのか,Case Studyとともに学んでいきましょう.
まとめノート
解説
なぜせん妄にうるさいのでしょうか?それは,せん妄があると生命予後が悪くなると報告があるからです.だから,せん妄予防のために看護師さんを始め,いろんな職種が介入するわけですね.
せん妄は基本的に入院してすぐに起こりうるものです.環境が急変して,患者さんがそれについて行けないからです.「なぁんか,この患者さん,変だな?認知症かな?」で片付けてはいけません.病棟でも救急外来でも基本原則は「普段の様子と比較すること」です.家族,友人,近隣住民,入所施設の職員,看護師さんなど,あらゆる人から普段の様子を聴取して比較しましょう.高齢者だから・・・認知症があるから・・・などと片付けないように!
せん妄の予防は結構単純です.まとめノートに記載してある通りですね.よくICUでベッドサイドにカレンダーや家族写真を置いてある光景を見たことあると思いますが,あれはせん妄予防のためなんです.
さて,入院してしばらくしてから発症したせん妄はどう考えますか?「認知症じゃないの・・・?」なんてもう言わないですよね.意識障害の原則に則って,原因検索しましょう.多いのが感染症や薬剤,低血糖ですね.しっかり原因検索できるようになりましょう!
みるすきー
参考文献
「内科レジデントの鉄則」