第1世代〜第4世代まであるセフェム系抗菌薬.”世代”と言われると,第1世代はもう使われていないのかなと勘違いしてしまいそうですが,ちゃんと全部使われています.各世代の特徴がこんがらがりやすいので,しっかり覚えましょう!
まとめノート
解説
小手先の覚え方ですが,第1〜第3世代まで覚えてしまえば良いです.第4世代は「第1+第3世代」の特徴を持っています(数字的にも覚えやすいですね).特徴の項目に書いてあることはよく臨床で使う知識なので絶対に覚えましょう.これを覚えないと,臨床では使い物になりません.一つ注意すべきは,腸球菌やリステリアは全世代で無効です.なので誤って処方しないようにしましょう.
第2世代はあまり使用する回数はないでしょう.あっても腹部手術の時くらいですかね.
第3世代はセフトリアキソンとセフタジジムに分けて考えます.同じ世代ですが,全く方向性が違います.セフトリアキソンは市中肺炎の治療にも使われる抗菌薬で,腎機能調節が不要なので使いやすい抗菌薬です,一方,セフタジジムは医療関連感染に使われるイメージです.緑膿菌カバーがあるのが大きな特徴ですが,黄色ブドウ球菌や連鎖球菌,肺炎球菌にはほとんど効きません.なので市中肺炎の治療で使わないようにしましょう.
第4世代を使うような感染症は,もはや感染症専門医に相談すべき症例でしょう.感染症専門医がいる場合は相談しながら使うと良いですよ.
みるすきー
参考文献
「抗菌薬の考え方,使い方」
「絶対分かる抗菌薬はじめの一歩」