クリンダマイシンは国家試験ではあまり出てこないイメージでしょうか.正直影が薄いというか・・・.いや,彼の悪口はここまでにしておきましょう.ある効果を期待して投与されることがありますよ.
まとめノート
解説
嫌気性菌をカバー出来る優秀な抗菌薬と思われがちですが,ここ最近は耐性化が進んでおり,今後もこのトレンドが続くでしょう.実はこの抗菌薬,重症皮膚軟部組織感染症やトキシックショック症候群で,菌からの毒素産生を抑える効果を期待して投与されることがあります.ちなみに症例問題の2番目でβラクタム系にアレルギーのある患者の代替薬としてクリンダマイシンを使っています.これは良いことなのですが,感染性心内膜炎や菌血症ではバンコマイシンを使用した方が良いでしょう.しっかり疾患選択して,臓器移行性を考えて投与できるようになりましょう.
みるすきー
参考文献
「抗菌薬の考え方,使い方」
「絶対分かる抗菌薬はじめの一歩」