抗菌薬まとめてみた1.感染症診療の考え方

抗菌薬

感染症診療の考え方の基本を押さえましょう.
早くペニシリン系をもふもふしたい!という方はちょっと落ち着いてください.まずは敵を知るところから始めますよ.

まとめノート

解説

救急でも内科でも感染症でも”Vital Sign”は重要です.ああ,発熱見りゃいいんでしょと思った方は危険です.例えば,敗血症性ショックのqSOFA score. 体温は項目に入ってましたか?①意識障害,②収縮期血圧≦100mmHg,③呼吸数≧22回,がスコアでしたね.そう,重症度の把握や早期認知に体温は入っていないのです.まずは体温から見る習慣はやめましょう(もちろん体温を軽視するなと言う意味ではありません).Vital Signは意識,呼吸数,血圧,脈拍数で重症度を把握します.
そして国家試験ではお馴染みの知識かもしれませんが,抗菌薬を投与する前に検体を採取しましょう.血液培養2セット,喀痰培養,尿培養くらいはセットで採取したいですね.もちろん,他にもカテ先培養や便培養もあります.考えられる感染症に合わせて検体を採取しましょう.意外と臨床の現場では検体採取していない上級医がいたり・・・うわなにをするやめろ!石を投げるな!

これから抗菌薬を学ぶ上で,臓器移行性,バイオアベイラビリティー(投与された薬がどれくらい血流に回収されたかという割合)を意識しましょう.例えば,髄膜炎に対して,髄液移行性の悪い抗菌薬を投与しても意味ないですよね.また,基本的には静注投与の方が効果が高いわけですが,経口でも同様の効果を発揮するなら経口の方が患者さんの負担は少なくて済みますよね(もちろん経口摂取できることが前提ですが).そういうことを考えながら,抗菌薬のスペクトラムと特徴を学んでいきましょう!

みるすきー

参考文献
「抗菌薬の考え方,使い方」
「絶対分かる抗菌薬はじめの一歩」

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