最後の切り札として使われることの多いカルバペネム系.なぜでしょうか.それは広いスペクトラムと多剤耐性の緑膿菌感染症に使えるからです.重篤な感染症で使われるイメージだと思ってください.そして,カルバペネム系を使用する際は,感染症専門家に相談するのが良いでしょう.
まとめノート
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解説
カルバペネム系は見ての通り広いスペクトラムです.従って,使わない場面を覚えましょう!
1.多剤に感受性のある緑膿菌に対する単剤投与
2.大抵の市中感染
3.術前予防
4.MRSAやVREへの投与
5.重篤な腸球菌感染症
6.他剤感受性のあるシュードモナス属
市中感染に使われないのはイメージとしていいでしょう.腸球菌に感受性がないことは覚えておきましょう.
とにかく,複合感染症,院内感染(特に緑膿菌),重篤な感染症で使われるカルバペネム系.適正に使用し,カルバペネム系に耐性のある細菌が出現しないようにしましょう.これは未来の感染症治療のためでもあるのですから.
みるすきー
参考文献
「抗菌薬の考え方,使い方」
「絶対分かる抗菌薬はじめの一歩」