抗菌薬まとめてみた8.アミノグリコシド系抗菌薬

医学

アミノグリコシド系はなんか使うときは使うけど,聴力障害があって〜みたいな印象でしょうか.一般病床ではあんまり使うイメージはないような・・・.今回のまとめノートで,何に使うかはっきり分かるようになりましょう!

まとめノート

解説

基本的には好気性グラム陰性桿菌に対する治療薬です.βラクタム系と併用することでシナジー効果が得られます.緑膿菌感染症,発熱性好中球減少症(FN),重症感染症(起因菌不明の敗血症性ショックなど),感染性心内膜炎などの治療に対して使います.最初にも触れましたが,聴覚障害が不可逆的に起こるので,2週間以上使う場合は聴力検査を行いましょう.また腎毒性もあります.これは時間依存性に起こります.なので1日1回投与が行われます(もちろん薬物動態的な理由も大きいです).

補足:腎毒性について

敗血症性ショックに対するゲンタマイシンの短期的併用は生存率の改善には寄与せず,ショック離脱も早めないことが報告されている.かえって腎障害が増える(Short-Course Adjunctive Gentamicin as Empirical Therapy in Patients With Severe Sepsis and Septic Shock: A Prospective Observational Cohort Study;https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28329088/).


みるすきー

参考文献
「抗菌薬の考え方,使い方」
「絶対分かる抗菌薬はじめの一歩」

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