裂けるような痛み,背部〜腰部痛.このキーワードで国家試験は突破できます.しかし,実臨床ではこの通りには行きません.多彩な症状を呈し,非特異的な症状の世界を覗いてみましょう.
まとめノート
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解説
やはり怖いのはケロッとした失神でしょうか.初診時に正確に診断できるのは1/3と言われています(ジェネラリストのための内科診断リファレンスより).意外と診断率が低いのが分かりますよね.Stanford A型は疼痛は主訴でないことも多く,失神,片麻痺,対麻痺でくることが多いです(ジェネラリストのための内科診断リファレンスより).血圧が低い,あるいは胸痛・頸部痛のある脳梗塞症状見たら大動脈解離を鑑別に挙げましょう.その多彩な症状と非特異的な症状から診断するのは難しいことが分かれば大丈夫です.初期研修医のうちはオーバートリアージで大丈夫です.とにかく低血圧〜血圧正常の失神,片麻痺,対麻痺を見たら鑑別に挙げて検査するくらいで大丈夫です.もし指導医に怒られたら,私のブログを見せてやってください.責任は・・・取りません笑.まぁ冗談はさておき,検査は心エコー,造影CT,Dダイマーでしょうか.特にDダイマーは感度の高い検査で,1.0μg/ml未満ならかなり否定的です(ジェネラリストのための内科診断リファレンスより).
背部痛だけで覚えておると足下を掬われます.このことは覚えておきましょう.
みるすきー
参考文献
「救急外来ただいま診断中!」
「ジェネラリストのための内科診断リファレンス」