救急外来で暴力沙汰に遭わない方法

日々の記録

誰が来るか分からない救急外来

こんにちは,みるすきーです.私は学生時代の3年弱を救急外来で過ごしてきました.色んな患者さんを見る中で.危険な目に遭ったことが数知れずあります.今回は,救急外来で暴力に遭わない方法を伝授しようと思います.

暴力経験

そもそもの私の経験談をお話しします.暴力沙汰に巻き込まれた経験は(直接的には)3〜5回くらいあります.どれも怪我を負わずに済みましたが,今思い返しても背筋が凍るものばかりです.

首根っこを掴まれそうになったこと,鋭利物で刺されそうになったこと,パンチが飛んできたことなど・・・.いずれも私の類い稀な反射神経で避けられたので良かったものの,直撃していたらと思うとブルブル震えます.

今回はこの経験を踏まえて,暴力を回避する方法をお話ししようと思います.

身だしなみに気をつけよう

これは「清潔感を大切に」などと言う話ではありません.暴力を働こうとしている相手に有利にならないような身だしなみを心がけようという話です.

例えば,ストラップ.皆さんはPHS(院内スマホ)や名札を首からかけるときに,ストラップを使用していると思います.私もかつてはそうでした.しかし,先述した「首根っこを掴まれそうになった」経験から,今はストラップを首から提げていません.ストラップを掴まれると,簡単に相手の腕の届く範囲に固定されてしまいますし,こちらの動きも制限されてしまいます.なので,ストラップは推奨しません.

また,ボールペンを胸ポケットに入れていませんか?これも簡単な凶器になり得ます.私は2度,ボールペンで刺されかけたことがあります.それ以降は,なるべく相手の視界に入らない場所にボールペンを忍ばせておくか,救急外来では持ち歩かないようにしています.

複数人で診察する

人手の少ない夜間救急外来では一人で患者さんを診察することも少なくないと思います.しかし,暴力を回避するために,または暴力をさせないために,助けを求めやすくするためにも複数人での診察を推奨します.1対1だと,確実に怪我を負います.私が今まで怪我を負わずに済んでのも,研修医の先輩方や看護師さんと一緒に診察してきたからだと思います.少し危ない雰囲気だなと思ったら,人を呼びましょう.基本中の基本です.

暴力を振るいやすい患者の傾向を掴もう

患者属性の差別というわけではないですが,病気で致し方なく攻撃的な性格になってしまう人が往々にして多かったと思います.例えば,解離性障害や統合失調症などの精神疾患,アルコールで酩酊した患者など.まず言っておきます.

「患者を憎まず,疾患を捉えろ」

疾患によって仕方なく攻撃的な性格になってしまうのです.なので,患者さんを差別的に見ないようにしましょう.しかし,一方で自身の身を守るためにある程度の傾向は掴んでおきましょう.
また,何度も暴力沙汰を何度も起こしている患者さんはカルテ記載があります(というかあるはずです).なので,カルテ記載を確認したら,先述した私の方法を実践してみましょう.

とにかく自分の身を守ろう

OSCEで習ったはずです.まずは安全確認.それから救命だと.いかなる理由でも暴力は許されませんし,危険な目に遭わないようにすることは大事です.
以前,記事にしましたが,研修医の持ち物紹介で腰につけるポーチを紹介したと思います.これは利便性だけでなく,先ほど話したボールペンなどを相手の目線の高さに入らないようにするための一つの方法なのです.

身だしなみに気をつける,複数人での診察,カルテ記載をしっかり確認する.これらを徹底して自分の身を守りながら診察しましょう!

(※暴力に遭いそうになった,または遭った場合は速やかに指導医や上級医に相談しましょう)


みるすきー

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