病棟内科学3−3.高血圧

医学

高血圧くらいかかりつけの内科クリニックで管理してくれ・・・そう思いたいところですが,術前評価や周術期管理では非常に重要ですし,血圧管理は生命予後を決するとまで言われています.今回は病棟でCallされたときにどう対応すべきか,またその意味を考えましょう.

まとめノート

解説

高血圧は放っておくと脳卒中や心血管性疾患を引き起こします.だから,病棟の指示簿に降圧指示があるわけですね.また,夜間高血圧は生命予後を悪化させるという報告もあります(高血圧治療ガイドライン2019より).そのため,普段のかかりつけ医にお任せ!ではなく,適切な管理を心がけましょう.
降圧薬はABCDで覚えましょう!え?バイタルサインの話?・・・違います.各降圧薬の頭文字を取ると,A:ACE阻害薬/ARB,B:β遮断薬,C:Ca拮抗薬,D:利尿薬(Diuretic),なんです.よく出来てますよね.どれから開始すべきかですが,A,C,Dのいずれから始めましょう.すでに何かしらの降圧薬を飲んでいる場合は単剤増量よりも併用する方が基本です.その方が降圧効果が高いです.併用パターンはA+C,A+D,C+Dのいずれかです(今日の治療薬より).それでも降圧目標に達しない場合,3剤併用です.それでもだめなら,さすがに循環器内科に相談ですね.または二次性高血圧症を見落としておる可能性を考慮すべきでしょう.しっかり降圧薬の使い方をマスターできるようになりましょう.


みるすきー

参考文献
「内科レジデントの鉄則」
「ジェネラリストのための内科診断リファレンス」
「研修医のための内科診療ことはじめ 救急・病棟リファレンス」

補足ノート

病態生理図と降圧薬の選択についてノートでまとめました.ご参照ください.

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